中島屋呉服店

85:「中島屋呉服店」 【末広町商店街】

・着物の魅力 多くの人に

瀬戸市の名鉄尾張瀬戸駅から歩いて8分。創業100年を超える「中島屋呉服店」では、4代目店主の中根範人さん(41)と妻の成美さん(40)、父親の藤雄さん(71)、母親の幸子さん(65)の親子2世代が店を切り盛りする。

範人さんが後を継いだのは6年ほど前。大学に進学し会社員になり、土木の現場監督を3年ほど勤めて店に戻った。呉服店の息子としての下地はあったが「詳しい知識がなければお客さんと話もできない」と、両親に教わりながら修業し、商売のベースをつくっていった。

嫁いできた成美さんにとっては、呉服店は初めての世界。今でこそ着物選びから着付け、下着の相談まで若女将としててきぱきとこなしているが、「初めは『いらっしゃいませ』の声も出なかった。慣れるまではお客さんと話すのが大変だった」と振り返る。

同店では振袖や留袖、子どもの初着などの販売を軸に、洗い、染め・仕立て直しなど手掛ける。子ども用浴衣、手ぬぐい、風呂敷などといった和装小物にも力を入れている。

特によく動く商品が子ども用の浴衣だ。範人さんが問屋を回り、自分の子どもにも着せたいと思う柄を見立てて仕入れている。価格は3000円代からあり、「既製品でも縫い上げなど無料で行うのでぴったり着てもらえる」と話す。浴衣の着せ方や帯の締め方などを図解した小冊子もプレゼントしている。

また、昔から変わらないのが、「孫のために」と訪れる祖父母ら。「『お宮参りに』『七五三に』と、晴着の相談は多い」と成美さんは話す。

範人さんによると、着物業界は年々厳しくなるばかり。一方で、「着物を着る機会は増えている」。地元瀬戸でも着物を着てまち歩きを楽しむイベントや、浴衣姿の来場者に特典をつける観光催事などがある。「とはいえ、タンスの肥やしになっている着物は随分多い。着ないにしても、大切なものですから、染みや汚れの確認をしてほしい」と呼び掛ける。

店の1階には、多彩な色柄の反物が棚に並び、帯類やバッグ、草履なども飾られている。2階は着物の大展示場となっている。「着物に袖を通すと背筋がピンと伸びる」と範人さん。成美さんは、「体系が変わってもすっきり着られるのが着物のいいところ。日本人女性が一番美しく見えるのが着物姿ではないでしょうか」。

着物は日本の文化。かつてのしきたりに縛られる時代でもない。範人さんは、「若い人に着物の魅力をもっと知ってもらいたい。そして気軽に外出できる普段着として楽しんでもらいたい」と力を込める。

【あゆみ】
1905(明治38)年に創業。店名は、初代(曽祖父)の修業先の屋号から1字を授かり、名字と組み合わせて冠した。35年ほど前に平屋から4階建てビルに改装した。

【メモ】
瀬戸市末広町2の24
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅東の窯神橋を南へ
瀬戸川左岸を東へ8分
TEL:0561-82-3629
営業時間:午前9時〜午後7時(火曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

4代目店主の中根範人さん、成美さん夫婦 【写真をクリックで拡大】

4代目店主の中根範人さん、成美さん夫婦 【写真をクリックで拡大

振袖や帯揚げ、バッグなど和装小物などが展示された店内1階 【写真をクリックで拡大】

振袖や帯揚げ、バッグなど和装小物などが展示された店内1階 【写真をクリックで拡大】

2階まで全面ガラス張りの中島屋呉服店 【写真をクリックで拡大】

2階まで全面ガラス張りの中島屋呉服店 【写真をクリックで拡大】

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シューズショップ「ソマー」

84:シューズショップ「ソマー」 【末広町商店街】

・責任を持ち接客、販売

末広町商店街の中ほどに店を構えて80余年になる。「幅広の靴を探しているんだけど」「片減りしちゃって…」。お気に入りの一足を探し求めて訪れたり、買い物ついでに世間話をしにきたり。婦人靴を中心に取り扱う店内には、さまざまな客が訪れにぎわっている。

2代目店主の横山靖明さん(75)は、高校を卒業した1956年に店を継いだ。事情があり修業には出られなかった。このため、手探り状態からの出発だった。「婦人用革靴の良品を扱いたくてもどうしたら…」と、東京や神戸のメーカー、問屋に何度となく通ったという。「よいものを提供したい」、そんな思いが誠意として通じ、仕入れ先が少しずつ増えていった。

60〜70年代にかけては塩化ビニールなどの合成皮革を使用した“ケミカルシューズ”がよく売れていた。70年代後半からはブランド品の時代に。「常に世の中の流れをつかんでいなければ、気に入ってもらえる靴が勧められない。損得ではなく、喜んでいただけるか否か。売る以上は責任がありますから」と、横山さんは厳格だ。

靴選びのポイントは、まずはデザインを優先するのか、履き心地を求めるのか。次は、横山さんによると「同じ表記サイズでも、メーカーやデザインなどによって靴の大きさは異なる」。このため、実際に靴を履いてみることが欠かせない。さらに「靴の幅は余裕を持たさず、ぴったりフィットしたものを選ぶ」。革靴は履いているうちに足に合わせて革が変形するからだ。「迷ったら少し窮屈なものを」と助言する。

ただ履き心地が悪いのに我慢するのは禁物。「長く履いていられるかと考え、無理だと思ったら買わないほうがいい」と横山さん。迷ったら1サイズ上も試し、どちらを長く履いていたいか比較するとよいそうだ。

購入後、革が伸びて履き心地が悪くなれば、「店に相談してほしい」。専用器具で矯正し、外反母趾(ぼし)などできつく感じれば逆に伸ばして調整してくれる。ただし、「片減りした靴は迷わず修理を」と横山さん。履き続けることで体のバランスが崩れ、腰を痛める原因にもなりかねないからだ。

ハイカラな赤い玄関扉、店内は足当たりのよいスウェーデン製の天然コルクの床材が張られ温かな雰囲気を醸している。横山さんは「小さな靴屋だが、押し売りはしない。ゆっくり見てもらいながら、なんでも相談してほしい」と話している。

【あゆみ】
1933(昭和8)年、現在地に先代が「横山靴店」として開業。75年には全面改築するとともに、「開ける商売を」と思いを込め、店名を運命学に基づいて「ソマー」と改称した。

【メモ】
瀬戸市末広町3の13
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅東の窯神橋を南へ
瀬戸川左岸を東へ約8分。
TEL:0561-21-1192
営業時間:午前10時〜午後6時半(火曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

2代目店主の横山靖明さん 【写真をクリックで拡大】

2代目店主の横山靖明さん 【写真をクリックで拡大

オシャレな婦人靴が並ぶ店内 【写真をクリックで拡大】

オシャレな婦人靴が並ぶ店内 【写真をクリックで拡大】

創業80余年の「ソマー」 【写真をクリックで拡大】

創業80余年の「ソマー」 【写真をクリックで拡大】

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洋食レストラン「Cocco Latte」

83:洋食レストラン「Cocco Latte」 【南西部商業協同組合】

・新たな洋食を探究

県道209号愛・地球博記念公園瀬戸線沿いにある洋食レストラン。地元の食材を優先的に使い、すべて手作りにこだわっている。気さくなオーナーシェフが腕をふるい、調味料やソースに工夫を重ね、日々進化をする“YOSHOKU”を目指している。

大きなガラス張りで明るく開放的な店内には、テーブル席が30席ほど。満席になる日も珍しくなく、専門店で修業を積んだオーナーシェフの廣瀬衛さん(45)と、妻の美里さん(41)が2人3脚で切り盛りする。

メニューには、ハンバーグやオムライス、パスタ、ピザ、魚、肉料理など50種類以上の洋食がずらり。廣瀬さんは「よく『お薦めは』と聞かれるけれど、その人が食べたいと思ったものがお薦め。どれも自信作」と胸を張る。

人気メニューの1つは、「ハヤシオムライス」。契約農場の朝摘み卵を溶き、香味野菜にバター、フォンドボー、サフランなどで炊き上げたブイヨンライスに合わせる。さらに水を一切使わずに、牛バラ肉や赤ワインなどを2日間かけて煮込んだハヤシビーフソースをかけて完成だ。

パスタもトマト・オイル・クリームソース系の3タイプを見ただけでも20種類以上がある。オイル系では、沖縄産の島唐辛子を泡盛に漬け込んだ調味料を使ったり、クリーム系では鶏ガラスープに生クリームを加えて煮込んだソースがあったりと、どれも独創性にあふれている。

昨年からは、地元の“瀬戸豚”を使ったメニューにも力を入れ、6日間かけて仕込んだ自家製ハムやステーキなどとして提供している。和牛と合わせたハンバーグステーキもある。廣瀬さんによると、「脂身がおいしく、肉自体にはくせも臭みもなく、料理人の味を乗せやすい素材」という。

洋食といえばトンカツや海老フライなどをイメージする人も。廣瀬さんは「私の中のこれからの洋食は、食後においしいデザートがあったり、前菜から始まるランチやフルコースもありなんです」。取材日のランチメニューにも、いずれも前菜2種盛り付きのパスタ類や、3種類のソースから選べるハンバーグステーキの日替わりランチが並び、本日のドルチェとして「サツマイモのモンブラン」(280円)、「苺のフワフワカスタードムース」(300円)が用意されていた。

廣瀬さんは大学の土木学科を卒業後、12年ほどイタリアンレストランなどの専門店で修業を積んだ。当初はバーテンダーから入り、「料理がおいしいとお酒もおいしくなることから、いつかは料理の腕も高めたい」との思いが常にあり、最終的に料理人への道に進んだという。

「最初はなかなかお客さんがつかなかった」と廣瀬さん。暇で時間があり、お客さんからの「特別なコース料理を」「バースデーケーキを」などと宿題をもらい、「それに向き合うことが勉強の機会にもなりました」と振り返る。今では週1のペースで足を運ぶ客も増え、「意見をいただいたお客さんには感謝しています」と話す。

近年では、歓送迎会や各種パーティー、披露宴会場としての利用相談もあり、それぞれに合わせたオードブルや洋風会席コースなどを提案してくれるという。「まだまだ知名度は低く、こつこつと精進していきたい」と謙虚に料理に向き合っている。

【あゆみ】
瀬戸市朝日町出身の廣瀬さんが2007年6月、現在地で母親が営んでいた女性用肌着を中心とする衣料品店を改築して創業。オリジナルの洋食をイメージした創作料理を探求、提供している。

【メモ】
瀬戸市東赤重町1の16
県道209号 愛・地球博記念公園瀬戸線
「東赤重町」交差点北約80メートル
TEL:0561-85-0088
営業時間:モーニング(土日のみ)午前9時〜同11時
ランチ午前11時〜午後3時
ディナー午後5時半〜午後10時(月曜休み)

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メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

新たな洋食をイメージした創作料理を手掛ける廣瀬衛オーナーシェフ 【写真をクリックで拡大】

新たな洋食をイメージした創作料理を手掛ける廣瀬衛オーナーシェフ 【写真をクリックで拡大】

人気のハヤシオムライス 【写真をクリックで拡大】

人気のハヤシオムライス 【写真をクリックで拡大】

海老と帆立の香草トマトスパ 【写真をクリックで拡大】

海老と帆立の香草トマトスパ 【写真をクリックで拡大】

ビルの1階に構えるCocco Latte 【写真をクリックで拡大】

ビルの1階に構えるCocco Latte 【写真をクリックで拡大】

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でんきPAL池田瀬戸店

82:「でんきPAL池田瀬戸店」 【南西部商業協同組合】

・地域に頼られる店づくり

県道209号沿いの幡野町に店舗を構える「でんきPAL池田瀬戸店」。尾張旭市緑町の本店(1972年創業)と2店舗で営業展開する。「即時対応と感謝の気持ち」をモットーに、地域密着型の「街の電器屋さん」として歴史を重ねている。

瀬戸店は取締役の福嶋豊店長(61)を含めて6人で切り盛り。福嶋店長は大学(工学部)卒業後、大手電気メーカーでエンジニアとして働いた後、本店へ入社。80年に瀬戸店が開設されると異動し同地域の顧客を広げてきた。

客の使用目的や場所、環境に合った製品を客目線で提案するなど、客と直接顔を合わせ、困りごとや相談を受ける中で信用、信頼を築いてきた。家電製品の販売、修理だけでなく、スイッチ類の取り換えなどの電気工事、太陽光発電、オール電化なども手掛ける。

販売の柱は、エアコンをはじめとする洗濯機、冷蔵庫、テレビなどの大型家電。「家電の販売が地域密着の基本で、創業時からこの姿勢は崩していない」と福嶋店長。使い方の説明や長持ちさせるための手入れの方法、故障時の対応など、家電量販店にはないきめ細かなサービスを売りにする。この結果、2010年度には、製品安全に積極的に取り組む事業者として、経済産業省の製品安全対策優良企業表彰「商務流通審議官賞」(小売販売部門)を受けている。

2013年10月には、瀬戸店の屋上に10キロワットの太陽光発電パネルを設置した。災害などで外からの電力が長期間止まるなど非常時に備えたもの。省力化と顧客への説明施工例であるとともに、地域貢献も目的とする。地上の駐車場横にコンセントが設けてあり、停電など非常時に地域の人たちに無料で開放するという。

福嶋店長が小学1年生だった1959年、伊勢湾台風で尾張旭市の自宅を全壊した。当時、地域の大勢の人たちの様々な助けがあり、助け合いの大切さを身を持って感じたという。「困ったときにはお互いさま。地域で助け合わなければ。電源の開放もまちの電器屋として当然のことではないでしょうか」と話す。

「一生懸命仕事をすることで街を元気にすることができれば」。頼られる店づくりを目指して、日々顧客と向き合っている。

【あゆみ】
1972年に池田電気として尾張旭市に創業。瀬戸店を1980年に現在地に開業した。家電製品販売、修理ほか、太陽光発電、オール電化、リフォーム工事など請け負う。

【メモ】
瀬戸市幡野町321
県道209号愛・地球博記念公園瀬戸線(旧愛知青少年公園瀬戸線)沿い「幡野町」交差点すぐ南
TEL:0561-83-7100
営業時間・午前9時〜午後8時(火曜休み)

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FAX 0561-97-0845

年間を通じて一番売れる家電がエアコン 【写真をクリックで拡大】

年間を通じて一番売れる家電がエアコン 【写真をクリックで拡大】

「感謝の気持ちを忘れずに」と福嶋豊店長 【写真をクリックで拡大】

「感謝の気持ちを忘れずに」と福嶋豊店長 【写真をクリックで拡大】

瀬戸店の屋上に設置された太陽光発電パネル 【写真をクリックで拡大】

瀬戸店の屋上に設置された太陽光発電パネル 【写真をクリックで拡大】

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うなぎ・和食「千登勢」

81:うなぎ・和食「千登勢」 【南西部商業協同組合】

・親子2代 自慢の味

瀬戸市中心部の菱野トンネルから南へ伸びる愛・地球博記念公園瀬戸線沿いにある「うなぎ・和食 千登勢」。自慢のタレで焼き上げたウナギをメーンに、季節の一品料理、ハモ、スッポン、アンコウなどの鍋料理、会席などのメニューが並ぶ。「大切な日はこの店で」と、地元の人たちにひいきにされている。

3代目店主の横井伸治さん(40)、庸江(みちえ)さん(37)夫婦と、先代の憲二さん(67)、豊美さん(64)夫婦の親子2代で切り盛りする。

約90年前、憲二さんの父・新七さんが瀬戸市末広町ですし屋「千登勢」として創業したのが始まり。店名の由来は、新七さんの生まれが名古屋のちとせ町だったため。「千に登る勢い」にとの思いも込められているという。

次男の憲二さんは高校卒業後、名古屋の仕出し店で3年半ほど修業した。いずれは兄が店を継ぐことになるだろうと、「前々からすし屋以外の道を考えていた」。戻ってすぐに地元宮前にあった老舗のウナギ屋「高砂屋」に1年間、無給で弟子入りを志願した。その後、すし屋に戻り父、兄について料理人としての腕を磨き、1985(昭和60)年に念願の店を現在地に開いて独立した。

伸治さんは大学卒業後、京都のスッポンで有名な老舗京料理店「たん熊」で修業し3年半後に店に入った。もともと料理好きで、自分からこの道を選んだ。ウナギ料理のほか、特に会席(4500円〜)や鍋のコースに腕を振るっている。

看板メニューのウナギは、通称“あお”と呼ばれる皮も身も柔らかいものをその時期に一番よい産地から厳選して毎日仕入れている。注文があってから関西風に腹開きで捌いて串打ち。皮はパリパリ、身はふっくらの食感が堪能できるよう、何度もタレをくぐらせて焼き上げる。

タレの味は、きりっとしてやや辛め。数種類のたまり、醤油、みりん、氷砂糖を秘伝のバランスで合わせている。開店時からの継ぎ足しで、ウナギの脂分が多く入り過ぎてはくどくなるため、余分な脂をすくい取りながら、最後までおいしく食べられるように調整しているという。

うな丼(特上3100円、上2600円、並2000円、子ども用1200円)、ひつまぶし(3100円)、煮物付きうな重(2400円、2800円)、白焼・長焼定食(各2700円)ほか、うざく、う巻なども人気だ。

ウナギ以外の料理も多彩で、憲二さんが腕をふるう刺身類は手間をかけている。天然・地物で、特にマグロの短冊は、ラップや空気に触れている表面をすべて切り落としてから使う。「安全で安心を」と憲二さんのこだわりで、「高くついて大変」と豊美さん。

伸治さんは、「自分でおいしいと思えない料理はお客さんに出すな」という憲二さんの教えを守り料理に向き合っている。ウナギは相変わらず入荷が不安定で高騰続き。「並うな丼を2000円で提供しているが、この価格では正直厳しい」とこぼしながらも、「お値打ちで満足できる料理なら千登勢でと、来店客から愛され続ける店をこれからも目指したい」と前を見据える。

【あゆみ】
1985年に現在地で創業。7年前に改築。座敷の1部屋を掘りごたつの部屋に。テーブル席、30人まで収容の座敷も。

【メモ】
瀬戸市東赤重町1の1
県道209号(愛・地球博記念公園瀬戸線)「幡野町」交差点角
TEL:0561-82-1555
営業時間:午前11時〜午後2時 午後5時〜午後9時 日曜午前11時〜午後8時半(月曜休み)

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メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

2代目店主横井伸治さんが照りよく焼き上げたウナギ 【写真をクリックで拡大】

2代目店主横井伸治さんが照りよく焼き上げたウナギ 【写真をクリックで拡大】

ひつまぶし。茶わん4膳分はあるボリューム 【写真をクリックで拡大】

ひつまぶし。茶わん4膳分はあるボリューム 【写真をクリックで拡大】

マグロの表面をカットしてから刺身をつくる先代の憲二さん 【写真をクリックで拡大】

マグロの表面をカットしてから刺身をつくる先代の憲二さん 【写真をクリックで拡大】

親子2代夫婦と板場(右)さん 【写真をクリックで拡大】

親子2代夫婦と板場(右)さん 【写真をクリックで拡大】

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今週のダイジェスト放送(3月2日)

・末広町商店街(2月24日~2月28日放送分)

毎週日曜日はその週に放送したものを
まとめたダイジェスト版をお送りしています。

【収録内容】

「みづのや呉服店」 (2月24日放送)
「いづみ化粧品」 (2月25日放送)
「ハタヤ洋装店」
(2月26日放送)
「サウサリート」 (2月27日放送)
「あおやま電器」 (2月28日放送)

当日の放送はこちらから↓

Posted in 76:みづのや呉服店, 77:いづみ化粧品, 78:はたや洋装店, 79:サウサリート, 80:あおやま電器, ダイジェスト放送, 末広町商店街 | Leave a comment

ドリームワン あおやま電器

80:「ドリームワン あおやま電器」 【末広町商店街】

・顧客ニーズに細かく対応

瀬戸市の末広町商店街にある電器屋「ドリームワンあおやま」。「テレビがつかない」「冷蔵庫の調子が…」などの修理や、お年寄りが暮らす家では、蛍光灯の取り換えなども電話1本ですぐに駆けつけてくれる。時には、「水道がでない」や「サッシが壊れた」など電器以外の相談もあり、ほとんどのことに対応する。「家の便利屋さん」と呼ばれる地域の頼れる存在だ。

2代目店主の青山義仁さん(55)、文恵さん(50)夫婦が切り盛りする。20年ほど前からリフォームも手掛け、現在は太陽光発電や新築工事まで請け負う。

義仁さんは大学卒業後、大阪の家電販売店で修業を積んで4年後に店に入った。店では父末男さん(81)から社業を仕込まれた。親子2代で「売りっぱなしはしない徹底フォロー」を大切にする店づくりを目指してきた。

家電の納品や使い方の説明など、店主自らが出向いて行っている。「お客様との関係が密になると住まいに関する様々な相談をいただくようになります。そうしたニーズに応えて各種リフォームも増えてきました。ありがたいことです」と青山さん。

同店では、パン焼き器やスチーム電子レンジなど話題の商品や最新家電の実演も行っている。「使い方を説明しながら調理したり、出来上がったものを食べてもらったり。楽しく紹介しています」と文恵さん。実演は商店街の売り出しなどに合わせて2ヵ月に一度ほどのペースで開いているが、希望があれば、随時対応してくれる。実際に試してみたいという人には、無料の貸し出し家電(大型製品を除く)も用意しているという。

青山さんは、「商店街への買い物ついでに、いつでも立ち寄ってもらえればうれしい。家電量販店ではできない細かな商品紹介や使い方の説明をきっちりしますよ」。

【あゆみ】
電器店に勤めていた先代青山末男さんが1957年、婿入りした先の商店街で加藤ラジオ店として現在地に起業した。後に三洋電機の特約店に。加藤電器商会を経て、2011年、パナソニック特約店に衣替えするとともに現店名になった。

【メモ】
瀬戸市末広町2の23
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅東の窯神橋を南へ 瀬戸川左岸を東へ5分
TEL:0561・82・3346
営業時間:午前9時半〜午後7時(火曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

「家電を含めた住まいのことはお気軽に相談を」と呼び掛ける青山義仁さん、文恵さん 【写真をクリックで拡大】

「家電を含めた住まいのことはお気軽に相談を」と呼び掛ける青山義仁さん、文恵さん 【写真をクリックで拡大】

要望に合わせて家電の実演にも対応 【写真をクリックで拡大】

要望に合わせて家電の実演にも対応 【写真をクリックで拡大】

昭和32年創業のドリームワン あおやま電器 【写真をクリックで拡大】

昭和32年創業のドリームワン あおやま電器 【写真をクリックで拡大】

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喫茶店「サウサリート」

79:喫茶店「サウサリート」 【末広町商店街】

・寛ぎの空間でお茶と音楽を

末広町商店街の西の入り口を入ってすぐ左にある喫茶店「サウサリート」。1983(昭和58)年のオープンから31年。昭和から平成、移りゆく瀬戸を見届けてきたマスター磯部潤さん(63)と妻みどりさん(58)。時代が変わっても、マスターがサイフォンでコーヒーを丁寧に注ぐ姿は、今もずっと変わらない。

「アルテック」の真空管アンプ、「リン」のCDプレーヤー、古いモニタースピーカー。マスターこだわりのオーディオシステムからは、静かなクラシック音楽が流れている。壁には河本五郎さん(故人)、鈴木五郎さんら、瀬戸を代表する陶芸家の作品がさりげなく飾られている。落ち着いた雰囲気で心安らぐ空間になっている。

コーヒーは、水蒸気の圧力差を使って抽出するサイホン式。「手技で湯を注ぐドリップ式に比べて抽出ぶれが少ないため、誰がいれても〝いつもの味〟が出せるんです」と磯部さん。フレンチビター、マイルドブレンド、モカブレンド、アメリカンの4種類。一口サイズのチーズが付く。

「紅茶のメニューは多いんですよ」とみどりさん。チャイやロシアンティー、スパイスティーなどのほか、中国茶やゆず、桃など香りの緑茶(日本茶)などと興味深い取り揃えとなっている。

飲み物はすべて瀬戸焼のカップで提供する。「旅行先では、その土地らしさを求めたいでしょう。ここはやきもののまちの瀬戸ですから地元の器で楽しんでもらいたい。お客さんをがっかりさせたくありませんから」とマスター。もしも気に入ったカップがあれば、窯元も紹介してくれるそうだ。

店のある場所が磯部さんの生家。元々は祖母の代から続いた婦人服やカーテン生地などを売る店だった。婦人服に囲まれて育った磯部さんは、大学を出た後に婦人服メーカーに就職した。当時、店の隣には名古屋を拠点にする喫茶店「コンパル」があったという。

就職して数年が経過したころ、繊維産業の衰退が著しくなり、「先行きが不安」と脱サラを考え始めたタイミングで喫茶店が撤退したことで、店を開くことに。会社を辞めて名古屋の紅茶専門店「英国屋」とコーヒー専門店で修業し、32歳で店を開いた。店名は、新婚旅行で出掛けたサンフランシスコ北の美しい港町「サウサリート」の風景が忘れられずに冠したという。

創業当時から変わらぬ店内は、30年余を経た現在も壁板やテーブルなどぴかぴかに磨き抜かれている。磯部さんは、「変わることも大切ですが、何ひとつ変わらないからこそ、居心地の良さを感じてもらえると思っている。そんな店であり続けたい」と話している。

【あゆみ】
1983年に現在地に創業。瀬戸焼のカップでコーヒー、紅茶など飲み物が楽しめるカフェとして営業を続けている。

【メモ】
瀬戸市末広町2の9
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅東の「窯神橋」を南へ 瀬戸川左岸を東へ約5分
TEL:0561-82-0584
営業時間:午前9時〜午後7時(火曜休み)

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FAX 0561-97-0845

昔と変わらずサイフォンでコーヒーをたてるマスター磯部潤さん 【写真をクリックで拡大】

昔と変わらずサイフォンでコーヒーをたてるマスター磯部潤さん 【写真をクリックで拡大】

飲み物やケーキの器はすべて地元の瀬戸焼 【写真をクリックで拡大】

飲み物やケーキの器はすべて地元の瀬戸焼 【写真をクリックで拡大】

店の壁には陶芸家らの作品がインテリアとして飾られている 【写真をクリックで拡大】

店の壁には陶芸家らの作品がインテリアとして飾られている 【写真をクリックで拡大】

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ハタヤ洋装店

78:「ハタヤ洋装店」 【末広町商店街】

・高級婦人服地 3000点

シャネル、ベルサーチ、エトロなど、海外ブランドや国内最高級の婦人服地を扱う専門店「ハタヤ洋装店」。こじんまりした店内には3000点近い服地が所狭しと並ぶ。のれんを守るのは3代目店主の伊藤英司さん(73)、幾子さん(67)夫婦。厳選した服地でぴったりのオーダー婦人服を仕立ててくれる。

百貨店で販売されているブランド服、一点物と、まったく同じ服地を切り売りし、洋服を仕立てることができる店。「仕立て代を加えても安く作れることが一番の売り」と伊藤さん。百貨店や既製品販売店では自分に合うサイズを探す必要があるが、オーダーのためぴったり合う服を作ることができるのも特徴だ。幾子さんは元洋裁学校の講師で、採寸や仕立ての技術も卓越、相談者として心強い。

祖父母の代の1897(明治30)年ごろ、一里塚町で呉服屋として創業。機織りの呉服であることから屋号を「ハタヤ」とした。先代の福一さん、富佐子さんに代替わりをした戦後の“物”のない数年間は、電気用陶磁器の店に業態を転換。55年ごろ、再び洋装店として生まれ変わり現在地に店を構えた。

伊藤さんは4人兄妹の長男として育ち、自然に後継ぎになった。百貨店で販売のノウハウを学んだ後、店に入ったのは60年。当時、瀬戸では3〜4番手の洋装店だった。「やるからにはトップを」と一念発起。仕入れ先だった名古屋の問屋を止めて、京都や大阪に集中していたトップメーカーに直談判し、新たな仕入先として開拓して増やしてきた。

かつて多かった服地専門店は、既製品の大型量販店や通販などの進出で減少の一途を辿っている。「今は県内に3店舗ほどしか残っていない。厳しい時代です」と伊藤さん。生き残りをかけて知恵を絞る日々が続いている。

旅行が趣味という伊藤さんは、旅先でも積極的に専門店に入り、参考になるところを見つけては店づくりに取り入れている。こうした地道な努力の積み重ねと、専門店が淘汰されていく状況が逆に“希少な店”として注目されるようになり、口コミも手伝い県外からも客が訪れるようになってきた。

伊藤さんは、「この時代に少しずつでもお客さんが増えていることはありがたい」と話し、いいものを値打ちに販売できるように、今後も努力を惜しまない姿勢を強調する。

【あゆみ】
1897年ごろ(伊藤さん)に一里塚町で呉服店として創業した。戦後は1954年ごろまで電気用陶磁器店に業態を一時転換し、55年に現在地で洋装店として再出発した。94歳で現役の富佐子さんは、半端になった高級服地の布地で「腕カバー」を縫製。店の看板商品の一つにもなっている。

【メモ】
瀬戸市末広町3の1
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅東の「窯神橋」を南へ 瀬戸川左岸を東へ徒歩8分
TEL:0561・82・4951
営業時間:午前9時半〜午後7時(火曜休み)

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FAX 0561-97-0845

高級婦人服地を扱う3代目店主の伊藤英司さん、幾子さん 【写真をクリックで拡大】

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店内には3000点近い服地が並ぶ 【写真をクリックで拡大】

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末広町商店街に出店して59年目のハタヤ洋装店 【写真をクリックで拡大】

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Posted in 78:はたや洋装店, 末広町商店街 | 2 Comments

いづみ化粧品店

77:「いづみ化粧品店」 【末広町商店街】

・いつまでもきれいを

大手メーカーが専門店用に開発したブランドを販売する化粧品店。品ぞろえの豊かさは、今も変わらず。「化粧品はここに限る」と、長年通い続ける年配客も少なくない。「いつの時代も、女性には『若く、美しくありたい』という気持ちがあります。その気持ちに応えたい」と、店長でビューティーアドバイザーの青山三知子さん(65)は目を輝かせる。

青山さんは、客の要望をしっかり聞きながら商品を選ぶ。化粧品は、直接肌につけるもの。必ずサンプルで試し、肌に合うか合わないか、効果に満足してもらえるかどうかを見極める。「納得してもらった上でしか販売はしません」ときっぱり。最近は無料サンプルが減り、大半が有料となっている。それでも青山さんは「専門店としてここは譲れません。店の負担が増えてでも、サンプルはすべて無料で提供します」とこだわる。

また、サンプル品すべてにマジックで「メーク落とし」とか、「化粧水」などと大きく書いている。「年配には小さな文字では見えないですし、間違えずに使っていただいてこそ効果もわかりますから」。

化粧品の販売だけではなく、エステやメーキャップレッスンにも力を入れている。特に10分間でできる眉のスタイリング(525円)が好評。「眉の形で、見た目の印象は大きく変わります。希望のイメージに合わせて、描き方のポイントとテクニックも教えます」。結婚式や卒業式など、「大切な日のメーク相談も気軽にしてくださいね」と青山さん。

顧客は60代の年配を中心に、ヤングミセスから80代のお年寄りまでと幅広い。「遠くまで買い物にいけなくなった。いいのがあったら買ってきてほしい」という高齢客が増え、洋服やバッグ、雑貨なども店に置くようになって久しい。「私たちが販売するのは“物”だけではありません。サービスという付加価値を含めた“心の充実感”です」と青山さん。女性はいくつになってもきれいになると気持ちが前向きになるという。理想は「この店が女性の元気の源になること」だ。

【あゆみ】
店のルーツは、同市朝日町(銀座通り商店街)にある「みさと化粧品店」(現在も営業)。創業は50年ほど前で、青山さんの夫で店主の潮(うしお)さん(82)の姉・山口みどりさんが開いた。そのしばらく後、店を手伝っていた潮さんが、市内にあった2つの大型商業店舗内にそれぞれ新店舗を出して独立。大型店の撤退に伴い、2店を1本化、現在地の西側のアーケード街の一角で、当時「いづみ」という屋号の複合店内に店を移した。さらに12年前に現在地に移転。複合店の屋号をそのまま引き継ぎ現在に至る。

【メモ】
瀬戸市末広町3の18の2
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅東の「窯神橋」を南へ 瀬戸川左岸沿いを東へ約8分
TEL:0561-82-9306
営業時間:午前9時半〜午後6時(火・水曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
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客の1人ひとりと向き合う青山三知子さん 【写真をクリックで拡大】

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一目で分かるようにと、マジックで書かれた試供品 【写真をクリックで拡大】

一目で分かるようにと、マジックで書かれた試供品 【写真をクリックで拡大】

末広町商店街の中ほどにあるいづみ化粧品店 【写真をクリックで拡大】

末広町商店街の中ほどにあるいづみ化粧品店 【写真をクリックで拡大】

当日の放送はこちらから↓

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