ギャラリー太陽

101:「ギャラリー太陽」 【銀座通り商店街】

・復活した鳥居が見守るギャラリー

復活を果たした深川神社一の鳥居そばにあるギャラリー太陽では、瀬戸近郊で活躍する若手作家を中心とした陶芸作品を主に扱う。

かつて若手作家たちは作品を扱ってほしいとギャラリーに持ち込んでも、門前払いをされてしまうような時代が長く続いた。
そこでそんな作家たちにも光を当てたいと、オーナーの加藤哲也さんは1997年、この場所にギャラリー太陽をオープンさせた。

「作家たちの喜ぶ顔、お客さんの喜ぶ顔、それが自分にとって何よりの力となっている」と話す加藤さん。「今後は中堅作家も紹介する場を考えていきたい」と抱負を語る。

【メモ】
瀬戸市栄町1
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅から徒歩約8分
深川神社参道入口
TEL:0561-84-8588
営業時間:午前10時半〜午後7時 (火曜・水曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

店内には現在25人ほどの作家の作品が陳列されている 【写真をクリックで拡大】

店内には現在25人ほどの作家の作品が陳列されている 【写真をクリックで拡大】

「今後は中堅作家の作品を紹介するような場所も考えていきたい」と話すオーナーの加藤哲也さん 【写真をクリックで拡大】

「今後は中堅作家の作品を紹介するような場所も考えていきたい」と話すオーナーの加藤哲也さん 【写真をクリックで拡大】

「若手作家たちに光を当てたい」というオーナーの願いが店内にはあふれている 【写真をクリックで拡大】

「若手作家たちに光を当てたい」というオーナーの願いが店内にはあふれている 【写真をクリックで拡大】

深川神社一の鳥居のすぐ目の前に居を構えるギャラリー太陽 【写真をクリックで拡大】

深川神社一の鳥居のすぐ目の前に居を構えるギャラリー太陽 【写真をクリックで拡大】

当日の放送はこちらから↓

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今週のダイジェスト放送(3月30日)

・銀座通り商店街/末広町商店街/效範西部商店街
(3月24日~3月28日放送分)

毎週日曜日はその週に放送したものを
まとめたダイジェスト版をお送りしています。

【収録内容】

「ヤマウチカメラ」 (3月24日放送)
「青山ガラス祥文堂」 (3月25日放送)
「すえひろ舎」
(3月26日放送)
「ヘアスタジオ fu」 (3月27日放送)
「生活便利店マル美」 (3月28日放送)

当日の放送はこちらから↓

Posted in 100:生活便利店マル美, 96:ヤマウチカメラ, 97:祥文堂, 98:すえひろ舎, 99:ヘアスタジオ fu, ダイジェスト放送, 效範西部商店街, 末広町商店街, 銀座通り商店街 | Leave a comment

生活便利店 マル美

100:「生活便利店マル美」 【效範西部商店街】

・「うまいもん」全国から厳選

瀬戸街道を尾張旭方面から東へ。瀬戸市に入って間もなく左手にあるのが「生活便利店 マル美」。店内には、酒や米、調味料類に加えて全国から仕入れた“うまいもん”が並ぶ。クリーニングや宝くじの取り扱いも行っている。「酒屋から始まって、生活に便利かな、というものを扱い始めてよろづや的な店になった」と、2代目店主の刑部祐介さん(50)は語る。

力を入れている“うまいもん”は、「スーパーにはない厳選の逸品」と刑部さん。食品を中心に月替わりでお薦めの商品を販売している。例えば今年の2、3月を見ると、伊勢湾や三河湾産の天日干し小女子に、鹿児島県の老舗かまぼこ店の手造りつけあげ、蔵王牛のすき焼き用切り落としなど。震災復興支援の宮城県の牛タン入りつくねや、「日光ラスク」「札幌ブリュレ」といったデザートまで幅広く取り扱っている。

商品は、愛知・岐阜県の酒屋仲間14店でつくるグループで、共同仕入れにより調達している。刑部さんによると、食品問屋の展示会や産地に仲間で出掛け、試食や試飲をして「本当にうまいものだけを集めている」と力を込める。毎月「うまいもん便り」というチラシも発行。15〜20品目を載せ、顧客に提案営業して広めている。「通販やネット販売とは異なり、売り手の顔が見えることが強み。酒屋の御用聞きで培ってきた信頼の商売です」と語る。

創業は1961(昭和36)年。「マル美酒店」として刑部さんの父、正美さん(79)が現在地で開いた。母、三枝子さん(74)と2人3脚で得意先を広げてきた。

刑部さんは大学卒業後、ミツカンに入社。4年半勤め、1990年に家業を継いだ。入店したころはバブルの絶頂期。酒屋として順調に業績を伸ばしたが、数年の後にバブルが崩壊し社会の状況は一変。さらにディスカウント店やコンビニ店の進出で、競争が激化した。「お酒1本では難しい時代になる」と、時代に合った変化を模索することになっていった。

共同仕入れのグループへの参加も変化の1つ。1998年にメンバーに加わった。情報の共有化をはじめ、共同仕入れによるさまざまなスケールメリットが得られるという。同時期にクリーニングの取り次ぎも開始。屋号も改名して9年前からは宝くじも扱うようになった。

今後は高齢化率の高まりとともに買い物に出掛けることが大変なお年寄り世帯も増えていく。グループのネットワークを生かして顧客からの要望にも応えつつ、「地域の人たちに必要とされる店をつくる」。刑部さんは、そんな努力を惜しまないつもりだ。

【あゆみ】
酒屋として、1961年に現在地で創業。1998年ごろより5年間ほどコンビニ店に業態転換後、生活便利店として酒、調味料類以外の食品類の拡大ほか、クリーニング事業などを展開。

【メモ】
瀬戸市川北町1の15
瀬戸街道「東三郷」交差点を東へ50メートル
TEL:0561-82-6262
営業時間:午前8時〜午後7時(日・祝日休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

「お客さんの要望に応えながら生活に便利な店づくりを目指す」と、2代目店主の刑部祐介さん、妻の由美子さん、母の三枝子さん(右から) 【写真をクリックで拡大】

「お客さんの要望に応えながら生活に便利な店づくりを目指す」と、2代目店主の刑部祐介さん、妻の由美子さん、母の三枝子さん(右から) 【写真をクリックで拡大】

店内に並ぶ“うまいもん”の一部 【写真をクリックで拡大】

店内に並ぶ“うまいもん”の一部 【写真をクリックで拡大】

瀬戸街道沿いの「生活便利店 マル美」 【写真をクリックで拡大】

瀬戸街道沿いの「生活便利店 マル美」 【写真をクリックで拡大】

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ヘアーサロン fu

99:「ヘアーサロン fu」 【效範西部商店街】

・髪と心をリフレッシュ

名鉄水野駅の真ん前。通りを挟んだ東側のビル1階にある美容院。「予約なしでもいいですよ。気の向いた時にお立ち寄りください」と、オーナー兼美容師の中山誠さん(49)がいつでも、丁寧でやさしい物腰で迎えてくれる。

「敷居がものすごく低い店。それこそお客さまの自宅の電球の交換でも気軽に頼めるくらいの」と、地域の生活の中に密着した店づくりを目指してきた。店を構えて26年。その結果、「地元の幅広い年代のお客さまに通ってもらえるようになりました」と中山さんは語る。

最新のヘアースタイルの話題から、髪質やコンディションに合った白髪染めなどホームカラーへの助言、日頃のケアの方法まで、何を尋ねても明確な答えが返ってくる。「髪に関する情報はプロとして必須」と、日々勉強は欠かさない。「店ではリラックスしてほしい」と、幅広い分野に興味を持ち、「韓国ドラマの情報も網羅していますよ」と笑う。待合ロビーには、地元の飲食を中心にした、中山さんが尋ね歩いたお薦めの店舗情報なども掲示してあり、「地域の自営業者としてみんなで頑張っていきたいから」と、地元への思いも熱い。

コンビニエンスストアの数より多いという美容院が乱立する昨今。新しい美容院が開店したかと思えば、いつの間にかなくなっている店舗も少なくない。中山さんは厳しい現実に向き合ってきたからこそ、「大事なことは、地域の生活の中で頼りにされる店であることでは」と解釈している。

中山さんは瀬戸窯業高校卒業後、2年間の会社勤めを経て、高校時代の同級生の誘いで市内の美容院に勤めることに。働きながら美容師の資格を取り、現在地に同店が立ち上がる1989年に店長として入店。10年後にオーナーになった。

店名は「未来のフューチャーの頭2文字と、“フーッ”と息をついてリラックスして来店してもらえる店であること、覚えやすい名前を、との思いで名付けた」と中山さん。

大きな鏡の前のカット席は4席。シャンプー台は別にあり、くつろげる空間となっている。「意思の疎通ができるから」と、芸能人の写真やヘアーカタログの持ち込みも歓迎している。「お客さまに頼りにされて、街の活性化にも貢献する店をつくる」の精神は、店名のように未来まで続いていく。

【あゆみ】
脱サラして美容業界に。1989(平成元)年に現地に開店と同時に店長として入り、10年後に店の権利を買い取りオーナーに。女性スタッフと2人で店に立つ。

【メモ】
瀬戸市北脇町32 ナビハイツ水野1F
名鉄瀬戸線水野駅前
TEL:0561-21-3839
営業時間:午前9時〜午後7時(月曜・第3火曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

「地域生活の中で頼りになる店づくりをしていきたい」と語る中山誠さん 【写真をクリックで拡大】

「地域生活の中で頼りになる店づくりをしていきたい」と語る中山誠さん 【写真をクリックで拡大】

ゆったりとくつろげる空間となっている店内 【写真をクリックで拡大】

ゆったりとくつろげる空間となっている店内 【写真をクリックで拡大】

水野駅の真ん前にあるヘアーサロンfu 【写真をクリックで拡大】

水野駅の真ん前にあるヘアーサロンfu 【写真をクリックで拡大】

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すえひろ舎

98:「すえひろ舎」 【末広町商店街】

・懐かしの駄菓子 組合の店

末広町商店街振興組合(猪塚雅直理事長)が、今年2月に商店街の空き店舗を活用して開設した駄菓子屋「すえひろ舎(や)」。市民の手作り雑貨などを委託販売するレンタルスペースも設けている。組合の事務局機能も備え、4月以降は同所を拠点に組合員店舗の商品の宅配サービスや子育て・障害者支援など暮らしに役立つコミュニティスペースとして活用していく。

元たばこ屋の空きスペースに開設した。「単なる事務所にするだけではもったいない。この機会に誰もが集える場所にしよう」と計画した。組合役員の多くが“駄菓子屋世代”だったことから、駄菓子屋の形態を取ることにした。

店の真ん中に置かれた棚の上には、あめやラムネ、粉のサイダー、ミニカステラ、風船、スーパーボールなどの商品が150種類ほど並ぶ。1個10円から100円で、ほとんどが50円以下。「10円が3個だから、50円でおつりはいくらになるかな」と、子どもたちには買い物気分を味わってもらうとともに社会の勉強に。大人には昔を振り返る場として楽しめる空間となっている。

自治会や企業など団体向けの大口注文にも対応する。町内会のバス旅行や運動会などのイベントにと、「袋詰めしての配達などの相談も気軽にどうぞ」と呼び掛ける。

委託販売は、壁際の奥行き40センチ程度の棚などを区切って貸し出して実施する。毎月の更新で料金は大きさにより異なるが、1ヵ月1000円から。現在、出店者を募集している。

同振興組合では、「買い物弱者」といわれる高齢者や乳幼児を抱える母親らを支援するため、宅配サービスを実施する方向で検討している。組合員各店舗の商品を載せたカタログを配り、電話注文を受け商品を取りまとめて自宅まで配達するという仕組み。同振興組合の青山義仁理事(55)は、「利益を上げるための商売にこだわらず、社会貢献につながれば。来店できない人の役に立つサービスをきっかけに、商店街に足を運ぶ人が1人でも増えてくれればいい」と狙いを語る。

同所ではほかに、障害のある人たちが作品を発表できるギャラリーとしての利用なども検討しているという。

【あゆみ】
商店街の空き店舗を活用して、2014年2月8日にオープン。

【メモ】
瀬戸市末広町2の11
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅東の窯神橋を南へ 瀬戸川左岸を東へ8分。
TEL:0561-82-4950
営業時間:午前11時〜午後5時(火・水曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

150種類の駄菓子が並ぶ店内。写真奥の壁際の棚などがレンタルスペース 【写真をクリックで拡大】

150種類の駄菓子が並ぶ店内。写真奥の壁際の棚などがレンタルスペース 【写真をクリックで拡大】

空き店舗を活用して今年2月にオープンしたすえひろ舎 【写真をクリックで拡大】

空き店舗を活用して今年2月にオープンしたすえひろ舎 【写真をクリックで拡大】

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青山ガラス祥文堂

97:「青山ガラス祥文堂」 【銀座通り商店街】

・作品引き立てる額縁、オーダーで

古い建物が目立つ瀬戸でもめずらしい木造3階建ての店舗。鏡やガラスの店装工事やオリジナルの額縁の作製・販売を手掛ける。現在は2代目店主の加藤弘治さん(58)、都さん(56)夫婦が切り盛りしている。

戦後、教師をしていた父、祥文さんが青山ガラス(同市美濃池町)の長女との結婚を機に、同社に転身。その後、同社の鏡部門として1970年に独立、末広町からこの場所に移って看板を掲げた。店の建物は、もともとは料理屋として使われていた。37(昭和12)年に建てられたという。

加藤さんは大学卒業後、会社務めを経て29歳で家業を継いだ。「入店して1年ほどで父が亡くなり、何も分らないまま店を継いだ。店を回すしかなく、現場で仕事を覚えてきた」と振り返る。

得意としているのは、オーダーメードの額縁やガラスケース。商売柄、鏡やガラスをカットしたり、接着したりする技術を持っている。「額縁もガラスも加工できるのが当社の特徴。収める作品の形やサイズに合わせてぴったりの大きさで作りますよ」と加藤さん。立体的な作品を収める場合には、「鏡を組み込んで作品の裏側まで見せる工夫もできます」と語る。

注文は、絵やビーズ、写真をはじめ、やきものやドライフラワーなど手芸・工芸を趣味や仕事にする個人、団体などからあるという。叙勲額のオーダーなども少なくない。額縁をオーダーで作る場合、「料金は使用するフレームの材質などにより変わってくるが、1号当たり1000円程度が目安」という。

一方、鏡やガラスなどはマンションや商業店舗など建設工事関係で受注。市外へ出る仕事が多いそうだ。

地元で受注が多い額縁やケースに関して加藤さんは、「完成品を見たお客さんに“うわーっ”と喜んでもらえるよう、作品の引き立て役に徹して提案していきたい」と力を込めた。

【あゆみ】
1970年に現在地で開業。店舗は、戦前にあった「玉鈴」という料理屋の建築で、戦後には銀行の支店、パチンコ店になり、70年から祥文堂となった。

【メモ】
瀬戸市朝日町43
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅から徒歩約5分 商店街のアーケード街西口手前
TEL:0561-82-4953
営業時間:午前10時〜午後6時(水・日曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

「作品を引き立てる額縁やケースを提案します」と語る店主の加藤弘治さん、都さん 【写真をクリックで拡大】

「作品を引き立てる額縁やケースを提案します」と語る店主の加藤弘治さん、都さん 【写真をクリックで拡大】

1階の作業台で額縁の寸法を測りながら作製する加藤さん 【】写真をクリックで拡大

1階の作業台で額縁の寸法を測りながら作製する加藤さん 【】写真をクリックで拡大

趣のある木造3階建ての店舗 【写真をクリックで拡大】

趣のある木造3階建ての店舗 【写真をクリックで拡大】

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ヤマウチカメラ

96:「ヤマウチカメラ」 【銀座通り商店街】

・店と商店街 力注ぎ半世紀

アーケード街の東口近く。「街のカメラ屋さん」として親しまれ、地域とともに歩んできた。昨年12月に50周年を迎え、節目を記念して「懐かしいカメラミュージアム」のコーナーを店内に準備中。戦後から現在まで、各年代で愛されたカメラ約100台を展示する予定だ。

店主は山内義則さん(74)。1963年に創業した。66年に静香さん(69)と結婚し、2人で苦楽をともにしてきた。カメラ機器の販売をはじめ、学校、事業所行事の出張撮影や証明写真のスタジオ撮影、デジカメのプリントなどを手掛けている。

創業時は高度経済成長期。趣味でカメラを始める人が増え、観光に、家族の記録写真にと、カメラやフィルムの売り上げは堅調な足取りで伸びていった。「現像のため暗室にこもることも多かった」と静香さん。

現在はデジカメが主流になり、「暗室にこもることはなくなったが、昔からのお客さんはデジカメのプリントでも通ってくれる」と、地域に根差した商売が息づいている。

藤岡町(現豊田市)で生まれ育った山内さんは、戦争で父親と兄を亡くした。家計を助けるため、中学を出て働くことに。当時、米国の写真雑誌「ライフ」を見た山内さんは、米国では生活の中心に車と家電製品、カメラがあることを知った。特に楽しそうな家族の記念写真に「カメラの将来は明るいのでは。いずれ日本もこうなる」と、この世界に飛び込んだ。

「大きな店では歯車の1つで終わってしまう」と考えた山内さん。「独立のためには小さな店で」と、豊田市内の小さなカメラ店で8年間、住み込みで修業した。月給500円で無休。何より辛かったのは朝の掃除の時間だった。「高校へ通う同級生らが店の前を通ってね。『頑張れよ』と、励ましの声をかけてくれるんですけど、15歳の少年にはこたえました」と修業時代を振り返る。

念願の店は最初、商店街の西口近く、現在のマイルポスト付近の小さな借家からスタートした。商売は時流の波にも乗り順調にいった。89年に現在地に移転、自前の店となった。

商店街全体の活動にも取り組んできた。理事長時代の2001年からは、瀬戸市内にキャンパスを持つ名古屋学院大学の学生や教員らと連携。一店逸品づくり運動を進め、06年には学生が経営するカフェと雑貨の店「マイルポスト」を空き店舗に開店させるなど、活性化事業を指揮してきた。こうした取り組みが注目を集め、07年には同商店街が中小企業庁の「がんばる商店街77選」に選ばれた。

また、山内さんは07年3月、内閣府の地域おこしのスペシャリスト「地域活性化伝道師」(まちづくり分野)にも任命された。以降、現在まで、中部〜西日本エリアの団体や自治体などの要請に基づいて派遣され、同商店街での取り組みを紹介するなどの活動も行っている。

山内さんは、「ハーモニカおじさん」の異名を持つ。土・日曜日には店の前に立ち、「人生の応援歌」という「ああ上野駅」や「青い山脈」など、懐メロを吹いている。老人福祉施設に慰問演奏に出掛けることもある。

「ハーモニカの音色を聴くと、戦死した兄が吹いていたのを思い出す」と山内さん。自身も中学生の時、アルバイトで貯めたお金でハーモニカを買い、兄を思いながら学校への道すがらに吹いていたという。「ずっと頭の片隅にあった」といい、5年半前、旅先でハーモニカを見かけて購入したのが、再び始めるきっかけに。「体に少し余裕が出てきたころで、地域のために少しでも役立てば」と経緯を話す。

計画を進行中のカメラミュージアムでは、それぞれのカメラに解説書を添えて展示する予定。展示するカメラは、買い替えや故障などで客から譲り受けたものが大半という。山内さんは「写真は時代を映す鏡。カメラにもそれぞれの思いがあり、処分するのは忍びなかった」と語り、「カメラで商売をさせてもらった以上、敬意を払いながらその歴史を残していくこともカメラ屋の役割では」と張り切っている。

【あゆみ】
1963年に創業。当初は間口の狭い小さな貸店舗で営業。89年に現在地へ移転、自社店ろして新装オープンした。

【メモ】
瀬戸市朝日町3。名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅から東へ約10分
TEL:0561-82-4370
営業時間:午前9時半〜午後7時(水曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

自慢のハーモニカを手に、地域密着で半世紀店を守ってきた山内義則さん、静香さん 【写真をクリックで拡大】

自慢のハーモニカを手に、地域密着で半世紀店を守ってきた山内義則さん、静香さん 【写真をクリックで拡大】

持ち運ぶときに折りたたむことができる木製の組立暗箱カメラについて説明する山内さん 【写真をクリックで拡大】

持ち運ぶときに折りたたむことができる木製の組立暗箱カメラについて説明する山内さん 【写真をクリックで拡大】

創業半世紀のヤマウチカメラ 【写真をクリックで拡大】

創業半世紀のヤマウチカメラ 【写真をクリックで拡大】

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今週のダイジェスト放送(3月23日)

・瀬戸新開地商店街/末広町商店街
(3月17日~3月21日放送分)

毎週日曜日はその週に放送したものを
まとめたダイジェスト版をお送りしています。

【収録内容】

「日本料理 あかつき」 (3月17日放送)
「波多野耕文堂」 (3月18日放送)
「婦人服のマルサン」
(3月19日放送)
「山宗」 (3月20日放送)
「たこ焼き・お好み焼き 七福」 (3月21日放送)

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たこ焼・お好み焼「七福」

95:たこ焼・お好み焼「七福」 【末広町商店街】

・熱々にうまみぎっしり

末広町商店街のにこにこ広場前。2007年9月にオープンした比較的新しいお店だ。「いらっしゃい」−。気さくな店主山口のり子さん(53)が熱い鉄板に向かいながらこだわりの“粉もん”を焼いている。

メニューは、生地の表面はカリッ、中はシチューのような濃厚トロ〜リのたこ焼き(10個400円)、ふっくらジューシーなお好み焼き(400円)、おやつ感覚のミニねぎ焼き(100円)と、しっかり食べたいとき、小腹が空いたとき、両方の気持ちを満足させてくれる。オリジナル焼きそばに瀬戸焼そば、みたらし団子や五平もち、夏場はかき氷やソフトクリームもメニューに上がる。

16年前、山口さんの友人の紹介で、品野地区にあったスーパーのテナントで“粉もん”の店を任されることになったのがこの道に入るきっかけ。「いつかは喫茶店を」という夢とは違ったが、専門店を食べ歩きながら味を研究。「いける」と一念発起して店に臨んだ。

店名は「おやつのワイワイ」。後にオーナーとなって商売は順調にいった。ところが、2006年にスーパーが突然に閉店、次に入ることが決まったスーパーの話も立ち消えになった。「いろいろあり、商店街でお世話になることに」と山口さんは移転の経緯を説明する。

たこ焼きは、たこ焼き器の穴2つ分の量を1個に詰め込みボリューム満点。カツオの風味が効いた特製和風ダシの香りが食欲を誘う。「おいしくて、また買いにきた」と、うれしい言葉をかけられることも増えた。お昼過ぎまでは、小さな子ども連れの若い母親やお年寄りが、午後からは学校帰りの中高生らが立ち寄る。テイクアウトだけでなく、店内のカウンター席では、世間話をしながらくつろぐ常連の姿もある。

店内の馴染み客には「お味噌汁飲む? ご飯もあるけど」と無料でサービスすることも。裏メニューもあり、その1つの「おばチャーハン」は、豚肉にイカ、焼きそば、キャベツをみじん切りにして炒め、ご飯を加えて特製ソースで味付けた「ソバめし」だ。商店街の婦人部で企画した「おばちゃんフェア」で誕生した逸品で、「ご飯があればいつでも作りますよ」と山口さん。

お客さんとの会話が好きという山口さん。「直接お客さんと話して売り、食べてもらえるのはこの上ない喜びです」と笑う。猫の置き物を集めるのが趣味で、「そんな話をお客さんとしていたら、『持ってきたよ』と、いつの間にか増えてしまいました」と、置き物の並んだ棚を指す。

屋号には「ありきたりですが、店にもお客さんにもたくさん福が来るように」との思いが込められているという。「心の交流のできる店」を目指し、客との会話を楽しみながら、自慢の“粉もん”を焼き続けている。

【あゆみ】
1998年〜2006年、スーパー内のテナント店を経て、07年9月に開店。

【メモ】
瀬戸市末広町2の17
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅東の窯神橋を南へ 瀬戸川左岸を東へ8分
TEL:0561-85-3033
営業時間:午前11時〜午後4時半(火曜休み)

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FAX 0561-97-0845

話し好きな店主の山口のり子さん 【写真をクリックで拡大】

話し好きな店主の山口のり子さん 【写真をクリックで拡大】

ボリュームのあるたこ焼き。ソースかしょう油が選べる 【写真をクリックで拡大】

ボリュームのあるたこ焼き。ソースかしょう油が選べる 【写真をクリックで拡大】

「小腹が空いたときにどうぞ」と、どちらもミニサイズのねぎ焼き(手前)とお好み焼き 【写真をクリックで拡大】

「小腹が空いたときにどうぞ」と、どちらもミニサイズのねぎ焼き(手前)とお好み焼き 【写真をクリックで拡大】

商店街の「わいわい広場」前にある七福 【写真をクリックで拡大】

商店街の「わいわい広場」前にある七福 【写真をクリックで拡大】

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山宗

94:「山宗」 【末広町商店街】

・多彩な品 創業65年の金物屋

末広町商店街の中ほどにある金物屋。店内には鍋ややかんなどの調理用品を始め、おこしものの木型や丈夫で懐かしいアルミの洗濯バサミも並ぶ。「お客さんの喜ぶ物を仕入れてきたらこうなった。生活用品ならほとんどなんでもそろっています」と、店主の小野芳江さん(71)は笑う。

先代が1949(昭和24)年に創業した。体調を崩して療養中の2代目で夫の巌さん(77)に代わって店を切り盛りしている。

嫁いできたのは50年前。「最初は取り扱う品目が多く、種類や値段を覚えるのが大変でした」と振り返る。当時は義母と義妹の女性陣3人が金物屋をまわし、夫と義父の男性陣が商店街の別の場所で家具屋(1926年創業)を営んでいた。

店では客と積極的に会話するよう心がけている。例えば、鍋を買いにきたお年寄りには、会話から生活環境や使い方をつかみ、「ステンレスよりも軽くて扱いやすいアルミの方がいい」などと助言したり、若い人には、「ステンレスの厚い鍋は重いのが難だが蒸らす時間を上手に使うとおいしくできる料理もある」と話したり。

芳江さんは、特に鍋やフライパンといった調理用品は新製品が出る毎に実際に使い、重宝するものを勧めているという。「使い勝手がよくていいものは長持ちします。よい品を勧めるほど、店の商品の回転は悪くなりますが」と苦笑いする。

金物のほか、2000年からは介護サービス事業者の指定を受け、車いすやポータブルトイレ、ベッドなどといった福祉用具のレンタル・販売事業も行っている。「商店街のお客さんもお年寄りが多くなりました。気軽に相談を」と呼び掛ける。

店では芳江さんお手製の「エコ肩たたき棒」も販売している。新聞の広告チラシを細長く棒状に丸めて数本を布袋に入れて完成。「1本100円。でもほとんどあげてしまいます」。洋裁が趣味で腕カバーも作っている。「お客さんとの会話のきっかけになればと思って。会話を通した人と人とのつながりに元気をもらったり、差し上げたりできる。そんな店づくりを大切にしてきたつもり。これからも元気なうちは頑張りたい」と張り切っている。

【あゆみ】
1949年に現在地で創業。2000年からは介護サービス事業も始めている。

【メモ】
瀬戸市末広町3の13
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅東の窯神橋を南へ 瀬戸川左岸を東へ8分
TEL:0561-82-2883
営業時間:午前10時〜午後6時半(火曜休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

店主の小野芳江さん 【写真をクリックで拡大】

店主の小野芳江さん 【写真をクリックで拡大】

大きさも材質もさまざまなやかんや鍋などが並ぶ店内 【写真をクリックで拡大】

大きさも材質もさまざまなやかんや鍋などが並ぶ店内 【写真をクリックで拡大】

創業65年の山宗 【写真をクリックで拡大】

創業65年の山宗 【写真をクリックで拡大】

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