94:「山宗」 【末広町商店街】
・多彩な品 創業65年の金物屋末広町商店街の中ほどにある金物屋。店内には鍋ややかんなどの調理用品を始め、おこしものの木型や丈夫で懐かしいアルミの洗濯バサミも並ぶ。「お客さんの喜ぶ物を仕入れてきたらこうなった。生活用品ならほとんどなんでもそろっています」と、店主の小野芳江さん(71)は笑う。 先代が1949(昭和24)年に創業した。体調を崩して療養中の2代目で夫の巌さん(77)に代わって店を切り盛りしている。 嫁いできたのは50年前。「最初は取り扱う品目が多く、種類や値段を覚えるのが大変でした」と振り返る。当時は義母と義妹の女性陣3人が金物屋をまわし、夫と義父の男性陣が商店街の別の場所で家具屋(1926年創業)を営んでいた。 店では客と積極的に会話するよう心がけている。例えば、鍋を買いにきたお年寄りには、会話から生活環境や使い方をつかみ、「ステンレスよりも軽くて扱いやすいアルミの方がいい」などと助言したり、若い人には、「ステンレスの厚い鍋は重いのが難だが蒸らす時間を上手に使うとおいしくできる料理もある」と話したり。 芳江さんは、特に鍋やフライパンといった調理用品は新製品が出る毎に実際に使い、重宝するものを勧めているという。「使い勝手がよくていいものは長持ちします。よい品を勧めるほど、店の商品の回転は悪くなりますが」と苦笑いする。 金物のほか、2000年からは介護サービス事業者の指定を受け、車いすやポータブルトイレ、ベッドなどといった福祉用具のレンタル・販売事業も行っている。「商店街のお客さんもお年寄りが多くなりました。気軽に相談を」と呼び掛ける。 店では芳江さんお手製の「エコ肩たたき棒」も販売している。新聞の広告チラシを細長く棒状に丸めて数本を布袋に入れて完成。「1本100円。でもほとんどあげてしまいます」。洋裁が趣味で腕カバーも作っている。「お客さんとの会話のきっかけになればと思って。会話を通した人と人とのつながりに元気をもらったり、差し上げたりできる。そんな店づくりを大切にしてきたつもり。これからも元気なうちは頑張りたい」と張り切っている。 【あゆみ】 【メモ】 番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。 |
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