35:「大力屋」 【末広町商店街】
・変わらぬ味 名物は大あんまき「甘味と餅ならここ」と、古くから住民に親しまれている店がある。約80年前に創業した和菓子処「大力屋」だ。現在は3代目店主の赤尾富佐夫さん(66)、妻の厚子さん(62)が切り盛りする。 「大あんまき」や「ういろう」がよく知られる。冬場のきび餅や、地元でぼろ餅と呼ばれ、うるち米を少し混ぜたのりこわ餅、夏場の鬼まんじゅう(いもようかん)ほか、色鮮やかで上品な甘さの寒天菓子「錦玉(きんぎょく)」も人気が高い。歴史を重ねても、店を広げることなく地元で、のれんを守り続けている。 「素材にこだわり、手を抜かない仕事を」。富佐夫さんは、京都の和菓子店で修業を積んだ2代目の父がいつもそう話していた、と振り返る。店を創業したのは祖父だが、先代が店のすべての商品を生み出してきた。 富佐夫さんは5人兄弟の次男として育ち、ごく自然に店に入った。父の背中を見て和菓子づくりを学び、伝統の味を仕込まれた。「味や製法は創業時からまったく変えていない。素朴な味だが手間ひまをかけている」と富佐夫さんは力を込める。 あんこのおいしさをストレートに味わえるのが創業時からの名物、大あんまき(1本630円)だ。直径8センチ、長さ約20センチ。厳選した北海道産の小豆を炊いたあんこは約600グラムとずっしり。小麦粉と玉子などでしっとりと焼き上げたどら焼き風の皮で巻き、粒あんとこしあんの2種類が楽しめる。上品な甘さで、あんこが苦手という人でも食べやすい。 近所のお年寄りに「この変わらない味が楽しみ」と言われ、「変わり続ける世の中にあって、変わらない味があってもいいのでは」と、富佐夫さんは誇らしげに語り、これからも伝統の味を守り続けていくつもりだ。 【あゆみ】 【メモ】 |
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36:学生服の「つちや」 【末広町商店街】
・丈夫で長持ち オリジナル制服創業80余年の「つちや」は、瀬戸市内を中心にした中・高校の制服を取り扱う学生服専門店だ。制服のほかにも、体操服、かばん、上履きなど指定品目一式がすべて揃う。 2代目店主、土屋辰江さん(73)、長男で3代目の精嗣(せいじ)さん(47)が切り盛りする。「丈夫で機能性にすぐれ、3年間安心して着てもらえる制服を」と、学生服メーカーと共同開発したオリジナルの制服をメーンに提供している。 オリジナルの制服は、生地や縫製など品質のよさにこだわる。丈夫であるほか、洗濯機で丸洗いができアイロンかけの必要もない。速乾性にもすぐれ、夕方洗って干せば翌朝には着用できるため、クリーニング代も大幅に節約できるという。精嗣さんは、「安いものでいい、というお客様もいますが、擦り切れたり、型崩れしたりして長持ちしません。よいものを求めた方が結局は経済的ですよ」と話す。 販売歴57年の辰江さんは、子どもをひと目見ただけで3年間着られる最適なサイズを見立ててくれる。特に男子は成長期でもあり、「それを見越したサイズ合わせが大事」。袖や裾の具合など的確なアドバイスをしてくれる。採寸は要望を聞きながら、一人ひとり丁寧に行っている。「出来上がった制服を着て、うれしそうにする子どもたちを見ること、また私たちも共に成長できることに幸せを感じます」と辰江さん。 成長に合わせたサイズ直しやほつれ修理など、3年間無料のアフターケアも充実。サイズデータは3年間保管されており、保護者がサイズを覚えておかなくてもすむのもありがたい。データがあるため、体操服やカッターシャツなど後々の注文にも電話1本で対応できるという。 「昭和の時代に比べて中学生の数は半分くらいに減った」と辰江さん。店としては厳しい時代を迎えているが、「子どもたちの学生生活を快適に過ごせるよう応援している」と、2人は口をそろえる。 【あゆみ】 【メモ】 |
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