書道用品専門店 みずの

4:「書道用品専門店 みずの」 【新瀬戸商店街】

・市内唯一の専門店 表装で大切な作品を演出

1979年に創業。瀬戸市内で唯一の専門店。

瀬戸市内唯一の専門店として書道文化振興を支援する水野大輔さん、佐代美さん夫婦

瀬戸市内唯一の専門店として書道文化振興を支援する水野大輔さん、佐代美さん夫婦

書道用品の販売をはじめ、客の要望に合わせた
書画作の表装などを手掛ける。
代表の水野大輔さん(59)は、専門店ならではの知識と技術を生かし、
「書道文化振興を」と書家、愛好家らのサポートに徹する。

店舗1階には筆や硯(すずり)、墨汁など書道用具が所狭しと並ぶ。
2階は作品を表装する工房になっている。
秋から新春にかけては展覧会シーズンとなり、表装関連の仕事が忙しくなる。
営業時間内に店のシャッターが閉まっているときは、
2階の工房にこもり妻の佐代美さん(50)とともに表装の仕事をしているという。

展示会では、作品を額や軸に収めて出品する人が多い。
「大切な作品を収める器が額や軸に当たる。作品が一番いい表情を見せるよう、

店の外観

店の外観

その使い方、演出の仕方に日々頭をひねっている」
と、サポートする佐代美さん。
具体的には、古い正絹の着物や帯を背景に利用して軸装したり、
アクリル板を加工して現代風の額装にしたり、
「道具の知識だけでなくデザイナー的な要素も必要な仕事かな」
と水野さんは笑う。

近年の愛好家団体らの展示会ではたたみ1畳を超える大作も多くなっている。
大きな額になるほど値段が張り展示会後の管理も大変になるが、
水野さんは、「貸し額も取り扱っている。気軽に相談を」と呼び掛ける。

ひと昔前は書道やそろばんを習う子どもは多かったが、
現在は少子高齢化の時代。子どもが減る一方、
習い事の分野は英語、学習塾、スポーツなどと
分散化し書道人口は減っている。

軸装作業に精を出す水野さん

軸装作業に精を出す水野さん

「専門店も減り、瀬戸市内ではうちが唯一の店。
近隣では名古屋市内に数軒あるていど。厳しい時代になった」と水野さん。

書道用品は、ホームセンターやスーパーなどで購入でき、
さらには全国的に書道人口が減っているにもかかわらず、
専門店として勝ち残っている。
お客さんの求めているものを、直接話をして把握し、最適な商品を提供する。
「基本的なことかもしれませんが、商売にはこういった姿勢が大切ですね」。
この世界は奥が深く、「今でも勉強中」と楽しそうに話した。

【あゆみ】
瀬戸市出身。家業は陶磁器卸業。
大阪市内の書道用品輸入会社で商品知識や小売りのノウハウを学ぶ。
書道用品の知識が身につくにつれ、自分の店を持ちたいと夢を抱くようになり、1979年に創業した。

【メモ】
瀬戸市東横山町25
電話0561-83-8810 愛知環状鉄道瀬戸市駅南へ徒歩1分
営業時間:午前9時〜午後7時 (日曜定休)

当日の放送はこちらから↓

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