223:「喜久寿し」 【效範西部商店街】
・こだわりの素材 値打ちに提供瀬戸市の效範小学校のすぐ北側にある江戸前のすし屋。店主の石田宏さん、妻初枝さんが2人3客で店を切り盛りする。ネタには冷凍物は一切使わず、こだわりの仕事をしたすしを値打ちに食べさせてくれる店として地元住民から親しまれている。 石田さんは静岡県富士宮市出身。瀬戸市宮前に兄が開いた「喜久寿し」で学び、9年目の24歳で記念橋の近くに支店を構えて独立した。その後、松原町の貸店舗を経て1989(平成元)年に現在地に移り26年目に入った。「兄とは12歳離れ、身内でも修業は厳しかった」と懐かしむ。 日本料理からすし職人に転身した兄からはしょう油に日本酒やミリンを加えて「煮る」、酢や塩で「締める」といった仕事を施す江戸前寿司を仕込まれたが、「瀬戸の人はまろやかな煮切りしょう油よりも普通のしょう油など、塩分の濃い味を好む」といい、「よいネタをシンプルに提供するようにしている」と話す。 並(1100円)は、1本釣りで野締めした生サバにマグロ、イカ、タコなど7カンに巻き物が付く。玉子がイクラに代わるサービスの喜久寿し(1300円)、中(1700円)、上(2300円)とランクが上がり、特上(3500円)にはトロやウニ、イクラ、ホタテなど極上のネタがにぎられる。季節によりネタは替わり、夏から秋にかけては白身ではコチ、ヒラアジなど通好みのネタが並ぶ。 シャリにもこだわる。すし用の米は、新米よりも古米に近いものが水加減がきっちり決まるそうで、基本は富山米だが産地や品種は毎年吟味して選んでいるという。「酢飯の酢の量など調味料は正確に計り、湿度や気温などの状況により配合を変えている」と石田さん。 石田さんによると、かつて窯業が盛んだった時代は、仕事を終えた職人が銭湯で汗を流した後、ふらりと立ち寄ってすしをつまんでいくのが日常だった。「家族が集まる正月やせともの祭の日には出前がフル回転。早朝5時からすしをにぎらないと間に合わなくて。そんな時代が懐かしいね」と振り返る。 【メモ】 番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。 |
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