谷紙器

205:「谷紙器」 【新瀬戸商店街】

・丁寧に 誠実に

工場の中には暖められた膠(にかわ)の匂いが充満していた。まもなく機械が稼働して、箱に糊となる膠を塗る作業が始まる。谷紙器は創業およそ60年になる化粧箱を製造する会社。菓子や米、茶など様々な用途の箱を作るが、主力は陶器の町らしく陶器を入れるための箱である。
「小さな頃から仕事場で父や祖父の仕事ぶりを見ながら、自然と会社を継ぐことを意識していた」と話すのは3代目となる代表の谷大介さん。

箱の製造は基本手作業となる。各工程でもちろん機械は使うが「人と機械が一緒に手作りしているような感じ」と谷さんが話すように、決してボタンひとつのオートメーションではない。
製造工程はまずボール紙の原版を作りたいサイズに裁断し、そこに折れ線を入れて、四隅を落とすと花が開いたような形になる。そしてそれを折って箱の形に仕上げていくというもの。さらに機械を使って均一に糊となる膠を塗り、その上に化粧紙を貼ると完成となる。化粧紙は常時30~40種類がストックされており、好きな色や柄を選ぶことができる。作る個数にもよるが、オーダーから完成まではおよそ3日程度とのこと。谷紙器の繁忙期は干支、お雛様、五月人形といった用途のオーダーが最盛期を迎える年末だが、 この9月でも既に来年の干支の箱作りは始まっていた。

「お客様の手に渡った時に笑顔になってもらえるよういつも作っている」と谷さんはモットーを語ってくれた。これからは様々な業種、多方面に谷紙器の箱を使ってもらえるよう働きかけるなど、昨年生まれた息子がいつか4代目として歴史をつないでくれるよう、日々奮闘している。

【メモ】
瀬戸市水南町101-1
八千代楽器さん向かい
TEL:0561-82-6400
地図はこちらから

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

箱の接着面となる部分に糊付けをしていく 【写真をクリックで拡大】

箱の接着面となる部分に糊付けをしていく 【写真をクリックで拡大】

鮮やかな手さばきで各工程がてきぱきと進められていく 【写真をクリックで拡大】

鮮やかな手さばきで各工程がてきぱきと進められていく 【写真をクリックで拡大】

箱の製作を実演しながら説明する代表の谷大介さん 【写真をクリックで拡大】

箱の製作を実演しながら説明する代表の谷大介さん 【写真をクリックで拡大】

あっという間に箱が完成した 【写真をクリックで拡大】

あっという間に箱が完成した 【写真をクリックで拡大】

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