窯元 渓泉

56:「窯元 渓泉」 【新瀬戸商店街】

・やさしい色合い、柔和な造形

瀬戸市東横山町。名鉄瀬戸線新瀬戸駅南の路地を西へ、スイミングスクールの南に「窯元 渓泉」はある。電気用陶磁器を製造する村上電陶の陶芸部門として1963年に開いた。代表の村上美知恵さん(84)は、「女性の作り手ばかりの窯元です。使う人の気持ちを思いながら、食器や季節の置物などを手掛けています。手作りしたやきものの良さを知ってもらいたい」と話す。

ギャラリーには、織部や染付などを中心にした皿や鉢、カップなど数百点が並んでいる。器類は瀬戸伝統の技法を守りつつ、現代の美的感覚にも合うよう、女性目線のやさしい色合い、柔和な造形が特徴となっている。また、ギャラリーそのものにも趣がある。かつて登り窯があったという村上さんの実家で使われていた手ろくろや、呉須をひくための石臼などさりげなく置かれ、やきもののまちの古い歴史の名残を感じさせる空間となっている。

制作スタッフは4人の女性。いずれも芸大や美大、窯業訓練校などの出身者で、個々に作家活動も行っている。それぞれにろくろ、たたら、絵付など得意分野を持ち、「ここでは村上代表を中心に全員が力を合わせて渓泉の商品を作っています」と、スタッフの太田緑さん(41)。同じくスタッフの中野葉子さん(45)は、「全員が主婦ですが、朝食と昼食はここで食べるんですよ。まるで家族のようで、チームワークのよさの源かも」と笑顔を見せる。

同じ敷地内にある作業場では、4人が連日、手作業で作品を作っており、訪れた人に渓泉の歴史や作業にかけている手間などを感じながら商品を手にしてもらえるようになっている。予約制で陶芸教室も受け付けている。

村上さんらは、「器を手にした人の食卓が笑顔で包まれるような、暮らしに寄り添えるやきものを提供していきたい」と話している。

【あゆみ】
電気用陶磁器を製造する村上電陶の陶芸部門として1963年に現在地に開いた。村上代表がアイデアやデザインを考え、スタッフが工夫を加えて制作している。

【メモ】
瀬戸市東横山町58
名鉄瀬戸線新瀬戸駅南の路地を西へ3分
TEL:0561-82-5701
営業時間:午前9時〜午後5時(日月祝日休み)

番組に対するご意見・ご感想をぜひお聞かせください。
メール info@845.fm
FAX 0561-97-0845

村上代表とスタッフの中野さん、太田さん(右から) 【写真をクリックで拡大】

村上代表とスタッフの中野さん、太田さん(右から) 【写真をクリックで拡大

ギャラリーに並ぶ織部や染付を中心にした器類 【写真をクリックで拡大】

ギャラリーに並ぶ織部や染付を中心にした器類 【写真をクリックで拡大

ギャラリーに並ぶ意外にも商品は豊富で、客の要望に合わせたオーダーメードも受ける 【写真をクリックで拡大】

ギャラリーに並ぶ意外にも商品は豊富で、客の要望に合わせたオーダーメードも受ける 【写真をクリックで拡大】

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